能 仁 寺
暮れなずむ能仁寺の山門前に立つと
この寺の歴史が光となり影となって叢林の奥深くへ伸びていく。
大正十一年(1922)埼玉県が初めて指定した
名勝としての天覧山を背後に控え
門前にはここへ至る長い山道の坂下に
名栗川の清冽な流れがある。
深山からの湧水を庭前に引き、
その水で口を漱いで潔斎してのち修行したという
禅僧と禅宗寺院のあり様が、そのままこの寺にも
当てはまるような迦藍配置になっている。
山門を入ると、杉林の木下に続く砂利道、
参詣する人の足音が静寂の中で心地よく響く。
中雀門は夜間閉じられているが、その正面に本堂、
左側は開山堂(位牌堂)とならんでいる。
右手には人間国宝香取正彦が鋳造した
梵鐘を吊した鐘桜堂の先に大書院がある。
江戸時代、二十の末寺を有した
飯能地方有名な大寺として、
五十石の御朱印をいただき重きをなしてきたが、
飯能戦争の災厄や元文二年(1737)の火災など、
順調な歴史ばかりではなかった。
名称 | 能仁寺 |
公式サイト | http://noninji.com/index.html |
所在地 | 埼玉県飯能市飯能1329 |
連絡先 | 電話:042-973-4128 |
最寄駅 | 西武池袋線「飯能」駅北口から約20分 |
あると嬉しい! | 駐車場 |
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